薪ストーブ導入に際して、よくある疑問・質問について解説します

 このページでは、弊社(愛研大屋環境事務所)で薪ストーブを導入しようという場合の費用や、性能、煙突の考え方、使い勝手、他社の薪ストーブと比べて何が違うのか(煙の苦情リスクその他)??などを、具体的に回答します。

 ただ弊社で扱う「国産・鋼板製・針葉樹も燃やせる」薪ストーブは、同じ「国産・鋼板製・針葉樹も燃やせる」という他の薪ストーブと比べても「常識外」であるため、海外鋳物製など『よくある普通の薪ストーブ』では回答内容が全く当てはまらない場合もありますので、情報の利用としてはご留意ください。

 薪ストーブを入れたら、暖房光熱費って下がりますか? 

  薪の調達方法によりますが、それまで暖房光熱費で月間7千円くらいかかっていたとすれば、現実的に同等か、さらに工夫次第で下げれる場合が多いです。その根拠については解説記事【薪ストーブのある暮らし、現実的な暖房費シミュレーション】をご覧ください。  

 薪ストーブって、部屋の大きさでいうと、どのくらいまで暖めることができるのですか? 

  弊社で主力だったMD80Ⅱという薪ストーブは1時間あたり19400Kcalもの最高出力を誇り、新築の全館暖房だろうが、断熱が何もない古民家だろうが、「出力が足りない」というご意見を頂いたことは一度もありません。現在の主力MD70Kも1時間あたり16800Kcalもあり、これで「出力が足りない」なんて、まずないと思います。

 ただ、想像して頂きたいのですが、そんな「最高出力」は大量の薪、例えば1時間のあいだに5キロとか7キロとかの薪を、薪ストーブに次々と放り込んでガンガン燃やし続ければ「いくらでも暖かくなる」という世界であって、暮らしの時間のクォリティーとしては「かまどの番人」じゃあるまいし「どうか?」と思いますし、せいぜい1時間あたり1~2キロ程度の薪で運用する程度でなければ、シーズンに向けて準備する薪の量としても大変になると思われます。

 その点、モキ製作所の薪ストーブは「熱効率」というのですが(よくカタログに出ている「燃焼効率」とは意味が全く違います)、薪が燃えて発生した熱エネルギーを実際に室内に取り出すことができる効率が他社の薪ストーブに比べれば極めて良くて(それでも7割くらいですが……煙突から屋外に捨てられる熱エネルギーって、モキや一部機種以外は「かなり」大きいです)、2キロの薪から4800Kcal程度の熱を室内に取り出すことができると推定されます。これは5.6Kw程度の出力を持つ「16畳用エアコン」程度に相当する暖房能力です【ここで述べているような出力の説明については、こちらの記事をご覧ください】

 5.6Kwエアコン相当というのは、近年の高気密・高断熱住宅なら全館を(ただし「暖まった空気を全館に上手く回す」ための工夫が構造的ないし追加的に必要です。これは全館床暖房でもない限り、薪ストーブに限らない共通の課題です)、断熱が何もないスカスカの住宅でもなければ大きなLDK程度を、充分カバーできる能力です(現に昭和55年基準クリアーの我が家では22畳のLDKを薪ストーブ一台で余裕でカバーしております)。

 ちなみに我が家の22畳のLDKで晩ごはん作成を含めた「夜の運用」について、立ち上がりから炎を保つのを止めるまでの全ての時間を16倍速で記録した動画【こちら】が公開されておりますので、実際の生活として、どの程度の薪を、どの程度の頻度で投入しているのかをご覧になって頂くことができます。  

 この薪ストーブは、針葉樹を燃やしても大丈夫なんですよね? 

  弊社で扱う薪ストーブでしたら問題はありません。「針葉樹だけ」でも暮らしていけますし、建築廃材も(雨に濡らしていない限り)凄く良い暮らしになります。

 そもそもどうして薪ストーブで針葉樹がダメと言われるかは解説記事【薪ストーブの燃料としての針葉樹と広葉樹の違い】をご覧ください。

 針葉樹よりも広葉樹の薪って高いですけど、あれって意味ないんですか? 

  針葉樹だけでも暮らしていけますが、広葉樹に比べれば、すぐに燃え尽きてしまうので薪をくべるのが忙しいです(笑)「炎のゆらめきをゆったり楽しみたい」とか贅沢な時間を過ごしたければ、やっぱり広葉樹の方が良いです。

 薪としての木の種類「樹種」は、そもそもどうやって見分けるか??を含め解説記事【薪の代表的な木の樹種の見分け方とおススメの活用法(その1)】等に「相当」詳しくまとめましたので、よろしければご覧ください。

 薪ストーブを入れるのって、費用的に、だいたい幾らくらいかかるんですか? 

  弊社でしたら「総額」で税抜き118万円くらいのケースが多いかなと思います【愛研大屋による薪ストーブ設置例※解説に費用説明文があります。[続きを読む]をどうぞ|Togetter】。この「総額」ですが『普通の薪ストーブ屋さん』業界でいう「総額」に換算すると税抜き83~93万円になります(詳しくは専攻課程の一連の記事【薪ストーブ屋さんがいう「設置のためのトータルのコスト」に含まれない感じなもの】をご覧ください。

 なお、内訳については次の質問答えに説明があります。

 薪ストーブを導入するための費用の内訳を教えてください。削れる部分はありませんか? 

  弊社のMD70Kissでしたら、まず本体と納品説明費用(実質は暮らしの保証料)で34万円(税抜き、以下同じ)くらいかかります。これは本体だけをお納めする場合の費用です。そこに煙突や炉壁炉台をどうするか?ということでケースごとに全然違ってきます。最近はお勧めの「専用台」を追加される方も多く、その場合は39万円です。

 費用をとにかく安くするなら、煙突を超軽量で固定も簡単な「ハゼ折り」にして、自分で設置することです。炉壁炉台も自分で作るとか。その場合、費用は材料費だけですから先ほどの34万円に9万円程度の加算で総額45万円程度で収まる場合もあります【実際に、そのようになさった例がこちら】。なお「ハゼ折り」には煙道火災リスクがありますので、下の煙突についての質問回答もご覧くださいませ。

 そこで、より安全な「断熱二重煙突」を設置する場合ですが、長さ1mあたりの重量が7~8キロありますので全体重量では40キロ以上とか普通にあります。それを家の躯体に固定するのに、弊社としては現場をよく知る大工さん等の手によることを推奨しており、その場合の費用は例えば次のようになります。

 煙突部材がホンマ製作所Web価格手配で例えば33万円、ホンマ製作所ではカバーできない部材(ダッチウェスト製など)が例えば3万円、ミリ単位で設置設計しますのでその費用が例えば7万円、現場の大工さんの設置に立ち会い指導する人件費が3万円、その時の交通費実費が例えば1万円、そして炉壁炉台が例えばモキ製作所の既製品で10万円、以上が弊社として頂戴する費用でして、例えば本体含めて合計91万円という計算になります(「専用台」まで付けると96万円)。

 そしてユーザーさんがお支払いになる「総額」としては、そこに現地大工さんや工務店に、煙突を屋根を抜いたり壁を抜く構造を作ってもらう造作や煙突取り付け作業の人件費など(弊社を通さずに直接ご契約いただく費用)が加わり、現場ごとの大工さんや工務店によって違うので何ともいえないのですが総額118万とか、そういう費用感が、比較的よくあるケースです。

 なお、この118万円は、ちょっと高めで申し上げていて、平屋新築真っすぐ屋根抜きとか設計や施工が容易だったり、炉壁炉台だけDIYとか、あるいは大工さんに経験があって立ち会いが省ければ、10~20万円とか減ることもあれば、逆に煙突の通し方が複雑で難しかったり、東北北海道あるいは四国九州のような遠方になれば、5万円くらい増えて総額で123万円くらいになったり、やっぱりケースバイケースです。

 いずれにせよ、交通費実費など、実際にかかった費用だけというスタイルで、できるだけご負担が少なくなるように工夫しておりますので、詳しくはご相談下さい。

 薪ストーブを入れたあとの維持費用、必要な年間コストって、どのくらい必要なんでしょう? 

  『よくある普通の薪ストーブ』を普通の人が使えば、年間で、本体メンテナンスの依頼+煙突掃除の依頼で例えば5万円くらい、そこに部品代が複数年を均して年間で最低1万円、合計6万円はかかるんじゃないでしょうか。あと実際には、薪代、それに本体が意外と寿命短いので、その分も年間コストとみなした試算結果をこちらの記事【薪ストーブで後悔する理由(その1)】にまとめてあります。

 でも弊社を通して導入いただく薪ストーブなら、本体のメンテ不要で交換部品も不要、煙突掃除も自分でできるようにするので維持費用ゼロ円(薪代除く)です。それで毎朝毎晩使っても30年以上使える想定ですので、費用的にも安心して暮らして頂けます。「暮らしの持続可能性」が極めて高い、ということです。

 設置費用高いですよね、煙突をすごく安いやつを使うとかって、どうなんでしょう? 

  『よくある普通の薪ストーブ』なら、そもそも使えないと思います。なぜなら、薪ストーブという「鉄の箱の中」で炎を燃やすには「空気の流れ」が不可欠です。「空気の流れ」を生み出す原動力は、電動ファンとか付けない限り、煙突の内部で高温の気体が上昇していく勢い(上昇気流)だけが頼りです。

 よって排煙処理などの都合で「箱の中」の空気の通りが悪いために立ち上げが難しい本体だと、ストーブ本体から真っすぐ上に、屋根を突き破って煙突を伸ばして、しかも煙突を断熱材でくるんで温度が冷えないようにしないと(断熱二重煙突が要求仕様)、上昇気流が足りなくなって、例えば、冷えた状態から立ち上げようとするたびに逆流してくる煙との格闘になってしまって、実際には暮らしていけないのです……

 でもその点、弊社で扱う薪ストーブなら内部の空気の通りが極めて良いので、煙突を曲げても、保温性能のない「ハゼ折り」という激安煙突でも、充分暮らしていけます。しかし、煙道火災予防の意味が別にあるため、基本的に断熱二重を推奨しております。

 すなわち「ハゼ折り」は煙突が冷えやすい分、煤やタールが貯まりやすく、煙道火災が発生するリスクも、煙道火災が万一発生した場合に家自体が燃えてしまうリスクも、両方が高くなってしまいますので……【恐ろしい煙道火災への「最短距離」については、こちらに解説がありますのでご覧ください】

 ただ、主に家の構造との親和性(バランス)から、軽量な「ハゼ折り」を、薪の準備や燃焼管理や煙突掃除を着実にやっていただけること&煙道火災リスクを承知頂くことを前提として、雨漏りリスクその他ご事情を総合的に勘案して、あえて推奨させていただく場合もありますので【例えばこちらの設置事例では「ハゼ折り」一択でした】、ご事情がある場合も遠慮することなく検討の俎上に載せて頂けましたらと存じます。

 こちらで扱う薪ストーブと、『よくある普通の薪ストーブ』とは、暮らしの中で何が違うのですか?

  煙の処理をちゃんと行うことを前提として『よくある普通の薪ストーブ』との違いをズバリ言えば、圧倒的に少ない薪(半分~三分の一程度)で充分暖まる、室内に熱が取り出せるということです。ありていに言えば、ガンガンに燃やさなくても充分暖かいので太い薪が必要ありません(ガンガンに燃やさないと暖かくならない薪ストーブなら、太い薪でないと、あっという間に燃え尽きてしまうのです)。

 ここで、細い薪をチョロチョロと焚くような運用だと、薪の追加が忙しくて大変ではないか?という懸念もあるかと思いますが、実際には細い薪でも、ある程度は時間を保てるので「忙しい」という印象まではないと思います【暮らしの中での薪ストーブの運用で、実際の「忙しさ」がどの程度なのかは、こちらの動画で、つぶさにご覧いただけます】。

 その結果、少量の細い薪でコンパクトに暮らせるので、薪の乾燥も短期間で芯までよく乾いて虫の繁殖なども少なくて済み、そもそも部屋に持ち込む薪の量もわずかで済み(虫リスクの低減)、部屋を必要以上に汚すことなく「きれいに」暮らせます。

 また本体の内部を空気が良く通って、本体が軽くて素早く暖まるので、立ち上げがとても簡単で、煙が濃い立ち上げの所要時間が短くなるので、近隣からの苦情リスクに関しても、より安心して暮らせます【実際の立ち上げの所要時間や煙の様子を示した動画はこちら】

 『よくある普通の薪ストーブ』に比べて、薪の量が少なくて済むとか、立ち上がりが早いとか……ちゃんと理由はあるんですか??嘘じゃないんですか?

  『よくある普通の薪ストーブ』の根本的な問題は、こちらの記事【薪ストーブで後悔する理由(その2)】にありますように、煙を処理するための機構が複雑なために、本体内部の空気の通りが悪く、また複雑な部品の組み合わせを、不安定な炎の熱によってもたらされる急激な熱膨張や熱収縮から守るために、重くなってしまっていることにあるのです。

 それに対して弊社の扱う薪ストーブは、煙を処理するための機構が革新的に単純で極めて頑丈で、急激な熱膨張や熱収縮を最初から使用の大前提としながら、かつ長寿命となるよう設計され、寿命の実績もある唯一の薪ストーブです。

 その他に例を見ない設計思想が、本体内部の空気の通りが極めて良好で、かつ軽量で少ない薪でもすぐ暖まるという特性につながっており、実際に使いやすいのです【少ない薪でも、すぐに満足いく結果の得られる薪ストーブとして「MD70Kiss」で実証しています。動画がこちら】

 あと、このような設計思想からくる違いは「高価な楢(ナラ)等の薪を基本としなければならないか?燃料を選ばず何でも燃やせるか?」という薪の選択幅の違いにもつながってきます。本格的なサイエンスとして詳しく説明もしてありますので【薪ストーブの薪(燃料)としての針葉樹と広葉樹の違い 】よろしければご覧ください。

 ちなみに、結果的に運用全体の状況が違ってくることによって、よくある普通の薪ストーブにおける設置条件やメンテナンスの話【例えば、こちらのように煙突は4.5m以上伸ばすとか、セルフメンテナンスは難度が高いとか】とは、弊社設置の実際は、まるで話が違ってきます(煙突なら2mで可、セルフメンテナンス前提等)ので、個別具体的な疑問については是非、直接お問い合わせ下さいませ。

 他の「国産・鋼板製・針葉樹も燃やせる薪ストーブ」とは何が違うんですか?

  弊社で扱う「モキ製作所」の薪ストーブは、正しく使えば毎朝毎晩の使用でも30年の寿命実績があり、また「竹でも燃やせる」と公式に保証する唯一の(一人で手造り供給している薪ストーブや、ゴミ焼却もうたう古典的な薪ストーブを除きます)薪ストーブです。

 近年、似たような鋼板のみで、バーミキュライトのような耐火保護材「なし」の薪ストーブも出てまいりましたが、この耐久性の実績は不明です。あと弊社としては、それ以外にも2点、性能上の違いがあるのでは?と考えております。

 1点は煙の処理の程度。立ち上げ時の濃さみならず、同じ針葉樹を燃料として「巡行運転」になった時の煙の濃さが違うのでは?と動画などから感じております【よろしければこちらの記事をご参照下さい 】

 あと、巡行時の煙の濃さと関連しますが、もう1点は煙突に抜ける気流の速さ。これが遅くて「煙突真っすぐ」でないと燃えないような機種は「せっかくの鋼板製」という意味で論外ですが、逆に速すぎても、あっという間に着火もできるのですが、熱も煙突から外に放り投げてしまい、室内への熱の取り出し(いわゆる燃費)が悪くなるとともに、煙の処理も甘い状態になります。

 その点、弊社オリジナル改造版においては特に、煙突に抜ける気流の速さを可変させて巡行運転時にぐっと落とすことに成功しており、室内への充分な熱の取り出しと充分な煙の処理を実現しております。

 なんだか良さそうな話ばかりですが……「欠点」って、ないんですか??

  『よくある普通の薪ストーブ』、とりわけ「いかにも薪ストーブ」みたいに重厚で立ち上がりの遅い鋳物製などの薪ストーブに比べると、太い薪をゴロンと入れて、空気を絞って長時間放置しておくということが苦手と言いますが、工夫次第では出来なくもないのですが……基本的には「出来ない」と思ってください。

 何故かと言いますと、太い薪は2年置いておいても内部まで充分乾かすのは相当困難で、普通に売っているものも、それなりの含水率があり、また重さに対して表面積が少なく空気と触れる面が少ないために、空気を絞った状態で炎を保ち続けるためには、薪ストーブ内部にかなり蓄熱させなければなりません。弊社で扱うストーブは燃焼室から室内への熱の取り出しが非常に良いために、そんな太い薪が少ない空気で燃える状態まで蓄熱させようとすると「暑すぎる」ということになります。

 よって太い薪を大量にストックできるスペースがあるか、市販の薪を都度購入して暮らされるなら『よくある普通の薪ストーブ』の方が快適に暮らせる余地があります。しかし少し考えて頂きたいのですが、巡行運転でも1時間あたり2キロ程度は消費しますので【こちらの記事に解説してあります】、蓄熱させるまでに相当量の薪を燃やさなければならないことを踏まえると「稼働1回あたり」少なくとも10キロは薪を消費します。

 上手に買えば、薪は1kgあたり50円程度で買えますが【一般的な販売現場における分かりやすい感覚は、こちらの記事で考察しています】、1回あたり10キロ以上なら少なくとも500円以上の「暖房費」です(もしエアコンなら同等の暖かさを得るのに50円とかそんなのです……)。「ひと月で」500円とかの生活コスト削減を検討するご時世に、暖房のために「一晩で」500円とか違ってくることをどう捉えるか。

 弊社の扱う薪ストーブ【イチオシのオリジナル改良版はこちら】は、「朝と晩の稼働2回あたり」10キロ以内で現に暮らしている例があるなど【こちらの解説ブログ】低燃費ですが、長時間、一定の暖かさを保ち続けようとすると、放置はできません。細い薪を良いタイミングで投入してやる必要があります【欠点ではなく「それ」が薪ストーブの楽しみではないか?というご意見も頂いてますが】

 しかし、最初から薪を細く割って乾かしてある限り、細いだけあって短期間でも中まで非常によく乾燥するので、蓄熱がほとんどない状態で、空気を絞ってゆっくり穏やかに燃やすことができます。結果、それほど「忙しい」とかありません【実際に夕方からの晩ごはん運用の一部始終を紹介している動画(16倍速)がこちら。薪を投入する間隔もわかります】

 突き詰めて言いますと「暮らしで何を大切にして、費用やエネルギーをつぎ込むか」という優先順位の問題です。太い薪をゴロンと入れて、空気を絞って長時間放置しておくことができる薪ストーブは、一般には、立ち上げるまでに薪の量も時間もたくさん必要で、大変なメンテナンスや性能維持のための費用も含めて、全体として、結果的に、お金や労力がすごくかかることになります。

 以上を、まとめますと、太い薪をゴロンと入れて、空気を絞って長時間放っておくことができないのが、弊社で扱っている薪ストーブの欠点ですが、逆にそういうことが得意な『よくある普通の薪ストーブ』は、ちょっとのあいだ使う程度なら良いのですが、何十年とか使うとなると、それこそ相当なお金や労力がかかってしまうのが普通です。

 ただ最初から、薪ストーブとはそのようなものであるとして、「暖房の贅沢さ」を求められたいならば、弊社で扱う薪ストーブよりも『よくある普通の薪ストーブ』を素直にお勧めいたします。贅沢には贅沢の価値がちゃんとある、ということです。

 遠方なんですけど、そちらで薪ストーブの設置を請けてもらえるのですか?

  はい!もちろん、日本国内でしたら、どんな遠方でもやらせていただきます!!

 ……と申しますのも、そもそも弊社は「事務所」でして、薪ストーブを設置するにあたって必要な法的条件の整理や、住宅性能(基本構造に加えて、気密性、断熱性その他)との整合性の取り方、関連部材や資材の選定提案、そして薪ストーブのある暮らしそのもののノウハウの提供のプロです。

 インパクトドライバーを握って、家の躯体にビスを打ち込んでいく設置作業そのものは、要するに重量物取付作業ですので、家造りやリフォームを本業としている大工さん(場合によって配管屋さんや板金屋さんでも可)に手によることを基本的に推奨しております。なお条件によって文字通り誰がやっても同じ場合は、ユーザーさんご自身によるDIYを推奨することもあります。

 今のところ、神奈川・西東京方面では特に需要が多いので、弊社のもとで作業を請けてもらえる工務店さんがおりますが、基本的にはユーザーさんご自身で地域の大工さんを見つけて頂いて、ユーザーさんと直接契約で実際の取付作業をやってもらうことが基本となっております。取付作業そのものは、ある意味誰でもできなくもない作業ですし、必要な場合は、私が直接やり方・ポイントを立ち合ってお伝えするので、それで設置出来なかった例はありません。

 弊社の設置は、以前から一貫して、このような独特なスタイルであるため、通常なら「エリア」を限定する要因になる、施工チームや、脚立やら工具やらの都合とは切り離され、身一つでお伺いすることができます。よって遠方でも離島でも、全国で薪ストーブ設置をやらせていただいております。

 ただし条件としては、ユーザー(施主)さんご自身が、見つけてきた大工さんと良好なコミュニケーション&信頼関係を維持して「(あなたに)薪ストーブの取付の仕事を(私から)直接依頼しますので、具体的なやり方、進め方など、仕事に必要な具体的詳細については愛研大屋と打ち合わせをして下さい。」と、依頼者さんから大工さんにしっかりお願いをしてもらう必要があります。

 なんだか変わってますよね……愛研大屋に薪ストーブ設置を依頼した場合の一番のメリットって何ですか?

  一言で申しますと「長い目で見たときの想定の深さが違う・あとあと困らない」ということです。

 逆に考えてみて頂きたいのですが、DIY事例などネットによる情報発信の溢れる昨今に、わざわざプロが関わる意義って、何でしょう?「とりあえずその場だけ、なんとか使えればいい」という程度なら、何もプロが関わる必要なんてないと思います。ご自身でやられた方が、ずーっとずっと、安上がりに目的が達成できます。

 しかし、どんな分野であっても、ちょっと気を付けて眺めて頂くとわかるのですが、ネットから拾える情報なんて、本当に「とりあえずその場だけ、なんとか使えればいい」という程度なのです。あるいは薪ストーブでしたら、防火や設置のための、もっともらしい数値(壁から46センチ離しなさいとか)が表面的に拾える程度の浅い情報しか、ネット上にはありません。現に「その数値の実際の根拠理由」なんて、ほとんど、どこにも書いていないと思います。

 ところが実際には、私も仕事としてやってみて、つくづく思うのですが、薪ストーブの設置ほど、色んな問題が絡んで難しいものはありません。まず、薪ストーブはどこにどう設置するかで効果も暮らしの動線も全然変わってくるし、そもそも暮らしというものは、何十年とかのスパンを普通に想定するべきもので、5年持てば良いとか、そんなの、せっかく大金をかけて設置するのに「ない」と思います【私自身の「10年」という時間についての感覚や課題は、こちらの記事に具体的にまとめましたので、よろしければご覧ください】

 例えば普通の人はイメージしにくい問題としてどんなものがあるかと言いますと、生の炎が室内の、あなたの目の前にあるというストーブ本体に関わる問題もさることながら、家の躯体を、煙突という熱を持った重量物が貫通して、屋外まで続くわけですから、防火はもちろんのこと、雨漏りへの防御、地震や台風がきたらどうなるか?気密や断熱はどうなるか??等々、長い目で見たときに本当に色々あるわけです。

 しかも薪ストーブで実際に暮らそうとすると、さらに大変で、薪の準備から始まって、日々の焚き付け、暮らしの動線との兼ね合い、期待した暖かさが実際にどれほど容易に得られるか?そして何よりもご近所との人間関係を踏まえた煙の問題……等々、せっかく設置しても「期待外れ」、使えなくなる可能性も、それこそ山のようにあるのです。

 なおかつネットでDIYしようとしたら困るのは、今述べてきたような薪ストーブ設置に関する個別ケース(案件)ごとに、ある要素では非常に不利だったり、一方別の要素では「誰でも出来る」くらい有利だったり、特に長い目でみた場合に、案件ごとのバリエーションが相当あるという事実です。つまり服とかで例えるなら「一般的なレディーメイド(既製品)」がマッチすることのほうが本当に珍しいのです。

 この、本来なら「オーダーメイド」が合理的となるバリエーションに対しては、ネット通販と同じですが、ネットに公開されて手軽に得られる程度の情報は、具体的条件を踏まえた想定を、そもそも欠くために、全くというほど無力です。ネットの情報は、まず、一般論の域を出ません……と申しますか、自動車のある暮らしに例えると「制限速度は必ず守って運転しましょう」みたいな話しか、ないんですよ。ネットに公開する側も身を守らないといけないから。言っていること自体には間違いではないですよね??けど、それで生活が実際に回せますか?みたいな……

 もちろん制限速度を守るより、さらに慎重に運転する必要があるケースもあるように、薪ストーブのある暮らしもケースごとのバリエーションが非常に大きいのです。一方、それを実現するのに投資できる総額も、設置場所も限られているわけです。そんな中で、いかにポイントとなる課題を見抜いて、重点的にお金をかけていくべきか……このような類の想定「見立て」は、基本的には経験豊富なプロでないと無理な領域だと思います【家電修理を例に、そのあたりのプロの存在意義を論じた記事がこちら。ご参考に】

 私(愛研大屋)は、そのような総合的かつ長期的な課題に対しては「それぞれの課題要素ごとの専門家」が、現場をよく見て良心を発揮し、ベストを尽くすことが大切だと考えております。各地の「それぞれの課題要素ごとの専門家」は、やはり地域特性も踏まえながら「長い目で見た場合にどうか?」という問題に対処するための、それぞれが豊富な現場現物の経験を持っておりますから。

 例えば、その土地における、家の躯体に関係する雨漏りや地震台風への備えを一番良く知っているのは、やっぱり現場を知り尽くした大工さんであったり、板金屋さんであったり、というところです。新築なら設計事務所さんのスキルと良心も、とても重要です。

 これまで全国各地で、現場ごとに、それらの専門家と協力しながら、薪ストーブ設置経験を重ねてくることができました。それらの経験を生かしつつ、また新たなご縁を頂いた専門家と一緒になって、ユーザーさんの性格ニーズや置かれた状況その他各種条件を読み解いたうえで「どうするのが一番良いのか」を、具体的&総合的に考え、判断して、最終的な提案として形にしていくのが私の仕事です。

 そして何より私自身が「薪ストーブのある暮らし」の専門家です。少なくとも「どんな条件下でも、設置された薪ストーブが、最低限役に立つ」ことを必達としています。逆に言えば、せっかく設置した薪ストーブを、将来、全く使わなくなると事態だけにはならないように想定に想定を重ねて、備えとなる答えを、あらかじめ用意するということです(「こんなこともあろうかと」です)。

 長い説明になりましたが平たく言えば、長い目で見たときに、雨漏りとか災害への不安に悩まされることがないこと、そして火事を出すような不安や作業負担の無理もなく、薪ストーブを将来にわたって何かしら実際に活用し続けて頂けること、そんな「結果保証」を期待して、プロとしてベストを尽くした仕事を求めるなら、弊社は「今後起こり得ることに対する想定と備え」を何よりも大切にしていますので、依頼する上で一番のメリットになるかと思います。

※ご質問と回答は、順次追加して参ります※

関連記事はこちら

【<PR>弊社がお勧めする薪ストーブ】

【薪ストーブで後悔する理由(その1)】

【薪ストーブのある暮らし、現実的な暖房費シミュレーション)】

【薪ストーブの燃料としての針葉樹と広葉樹の違い】

【薪の代表的な木の樹種の見分け方とおススメの活用法(その1)】

【薪の代表的な木の樹種の見分け方とおススメの活用法(その2)】

【薪の使用量(消費量)を、薪ストーブのカタログから読み取る】